太陽光発電システム効率向上・維持管理技術開発プロジェクト成果報告

NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)と共同研究を行いました「太陽光反射布を用いたソーラーシェアリング発電所システム効率向上の研究開発」につきまして、成果の概要を発表します。なお、成果報告書全体につきましは、
NEDOの成果報告書データベースからダウンロード可能です。

成果の概要
(1)反射シート及び反射板による効率向上:
太陽光発電モジュール(以下PV)間に、反射材を設置することで、発電量を増加させる実証実験を行った。PV及び反射材を共に27度の等辺に設置した場合、アルミ反射シートで、年平均3%、アルミ鏡面反射板で、年平均4%の効率向上(発電量の増加)となった。太陽が理想的な軌道となる3月、9月には、10%以上の効率向上となる日が存在した。
(2)角度可変反射板による効率向上:
夏場と冬場の太陽光を、角度可変反射板により、補正反射することで、夏シーズンの反射による効率向上を10%にまで引き上げることができた。
(3)折りたたみ架台によるBOSコストの低減:
反射板を架台の一部として利用することで、架台費用を削減できた。山型に設置されたPVと反射板は、風圧特性に優れているため、基礎の簡略化が可能となった。PVと反射板を連結する特殊な金具を開発したことで、PVと反射板をコンパクトに折りたたむことが可能となり工事費の低減も可能となった。結果的に建設コストを14%程度削減できる見通しとなった。
(4)風洞実験:
PVと反射板もしくは、PVとPVで構成される山型架台の風洞実験を行った。実物大のモデルで、風圧実験を行った。また、縮小モデルを回転台に載せて、最も脆弱となる風向を調査した。いずれの場合も、この三角形の山型架台は、優れた風圧特性をもつことが実証された。
(5)ホットスポット影響調査:
反射によるホットスポット現象は、予備実験では、発生しなかった。実証実験サイトにおいても、反射によるPVの劣化は、実証実験期間中発生しなかった。なお、反射による発電量の増加は、6月23日の、角度可変反射板による16%UPが最高値であった。
(6)折りたたみ架台を応用した南北設置の可能性:
PVとPVを連結金具で、一連に連結し、PVの受光面が東西になるように山型設置して実証実験を行った。発電量は、シミュレーション通り南向きに設置するものに比べ低下するものの、設置枚数を15%程度増設すれば、南向き設置と比べて、遜色ない発電量が得られることが分かった。PV価格が今後、更に下落する場合、本研究で開発した連結金具によって、PVを東西設置するだけで、大幅に建設コストを低減できる可能性があることが判明した。
(7)営農型発電への展開(ソーラープランティング):
PVの東西設置と折りたたみ架台により、農地の耕作期間とそれ以外の発電期間を季節ごとに切り替える、ソーラープランティングという新しい営農型発電方法の展開が可能となった。
以上